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水を通してココロ・カラダぐんぐん!お母さんたちの子育てを応援するマガジン

2018.12.21 | 育児

子どものイヤイヤ・わがまま、どう対処したらいいの? <2・3歳編>

お母さまたちの子育てお悩み相談室【第2回】


第2回目からは、イトマンスイミングスクールが行った育児に関するアンケート(2017年実施)の中で特に多かった育児に関する悩みについて、お答えしていきます。アドバイスしてくれるのは、恵泉女学園大学学長の大日向雅美さんです。今回は、イヤイヤ期の対応方法について聞きました。


Q.2歳のわが子は、イヤイヤ期が始まって手に余ることが増えてきました。



かつて第1反抗期といわれていた「イヤイヤ期」は、2歳くらいから始まります。英語ではterrible twos(テリブルツー)と呼ばれ、「魔の2歳児」と訳されます。新米ママにとっては、確かに頭の痛い時期ですね。


Q.「○○したい!」と一度言い出したら聞かないのが困ります。意欲があることはうれしいのですが……。



イヤイヤ期を車の運転にたとえて考えてみましょう。

この年齢の子は、自己主張が盛んになり「あそこに行きたい」「これをやってみたい」というさまざまな意欲が生まれてきます。これは車がアクセルを使って加速する感覚と似ていて、ウキウキして物事に夢中になりますし、爽快です。


しかし、アクセルを踏む楽しさを知ったものの、ブレーキがあることも、その操作も学んでいませんから、車が暴走して、周りはあたふたさせられますし、子ども自身も実はとても戸惑っているのです。

この時期は、お母さまはまずアクセルを踏めるようになったことを認めてあげながら、ブレーキの存在や機能を伝えていきましょう。「こういうふうにしたかったのね」「でもね、ここでそれをしてはダメなのよ」と気長に、根気よく付き合うことをおすすめします。


Q.「イヤイヤ」という時の子どもの心の中はどんなふうになっているのでしょうか?



せっかく面白いことを見つけて遊ぼうとしていたのに、ママに「お風呂よ」「こっちにいらっしゃい」「(公園から)帰りましょう」と言われちゃった……。それが納得できないのです。

「イヤイヤ」というのは、反抗の気持ちから出るものではありません。背景にあるのは、幼い自我が芽生え始めて、「やってみたい」「自分で」という、ただそれだけの素朴な欲求なのです。


靴だって「自分で」履いてみたいのです。でも、まだできない。それで、右と左とを逆に履いたりしてしまって、結果的に癇癪(かんしゃく)を起してしまうのです。

その時には、右と左を揃(そろ)えてあげて、靴の甲にあるベロを後ろからさりげなくちょっと引っ張ってあげるといいかもしれません。そうすると、スッと履けて、「自分でできた!」という達成感を味わうことができるのです。そういった体験を積み重ねていくことが自信につながります。


Q.イヤイヤ期が永遠に続くのではないかと思ってしまいます。



たしかに子育てで困ったことに直面すると、これが永遠に続くのかと思いがちですね。でも、大丈夫です。子どもは日々、着実に成長していきます。


4歳くらいになると、言葉を用いたコミュニケーションができるようになります。同時に、心理学で「表象」といわれる抽象的なイメージが芽生え始めるとともに、少しずつ相手の気持ちや立場も分かるようになって、徐々に自分の行動をコントロールできるようになっていくのです。「イヤ」「ダメ」を連発し、思い通りにならないとぐずったりするのは、やがて落ち着いてきます。

3歳くらいまでの自己中心的な世界から抜け出し、4歳になるといよいよ人としてのスタートラインに立つといってもいいでしょう。


お母さまもお父さまもわが子に真剣に向き合っているからこそ、イヤイヤ期で悩むのでしょう。そういった時、特にお母さまはご自分の時間を少しでももって、気分転換が図れるといいなと思います。

自分がちょっと休むために、子どもの一時預かりなんか利用しちゃダメ、とお考えの方もいらっしゃるようです。しかし、活用できるサービスがあれば、お子さんの様子をみながら、上手に積極的に利用してみてください。頼れる人がいたら頼るのも一つの手です。リフレッシュしながら心にメリハリをつけて、「イヤイヤ」期にも余裕をもって向き合えるといいですね」。



次回は、子どものイヤイヤ・わがまま、どう対処したらいいの? <4歳以上編>についてお答えしていきます。お楽しみに!


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