2020年10月16日
本日はキャッチの重要性についてお話させて頂きます。
キャッチとは、ストロークで推進力を発揮し始める部分です。キャッチの位置は、水深の約40~50センチの位置になります。この位置に達するまで、スイマーはアウトスイープやダウンスイープを(キャッチの位置に移動する動作)行いキャッチの位置に手を移動させます。そこから、手のひらと前腕を後ろに向け水を押すための準備を行います。
キャッチの際の理想的な形として、手首の位置よりも肘の位置の方が高くなることが重要です。この状態を、ハイエルボーポジションと呼び、ハイエルボーポジションでのキャッチが極めて重要になります。
理由として、スイマーは手のひらと前腕が後ろを向くまで推進力を発揮することができません。(その状態になる前に水を押しても、プル動作で推進力を発揮できない)
泳法別で説明すると、
FRの場合はキャッチポジションまで手を下に向けて、ダウンスイープを行います。その際、徐々に肘を曲げ、手首の上に肘がきたら後ろへ水を押し始めます。
この際、肘が下に落ちないようにします。
肘が落ちるのは、腕が後ろを向く前に水を押していることを意味するため、十分に推進力を獲得できないのと、力の反作用により水平姿勢が崩れ減速してしまいます。
FLYやBRの場合は、手を外側へ動かすアウトスイープで肘が落ちると、十分に外側に両手が移動せずインスイープの際に十分にストローク長を確保できません。未熟なスイマーほど、この準備動作(アウトスイープやインスイープ)が不十分なまま水に力を加えてしまい、うまくキャッチに移行することができません。
うまくキャッチを行い、ストロークに移行する為にも肘落ちは避けなければいけません。
肘落ちが発生しやすいのは、
FRやBAではダウンスイープの最中。
FLYやBRではアウトスイープの最中になります。
また肘落ちの原因は、筋力不足ではなく技術不足によるところが多いのでジュニアスイマーにはしっかりと指導を行う必要があります。