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水を通してココロ・カラダぐんぐん!お母さんたちの子育てを応援するマガジン

2020.02.27 | 水

水泳の楽しみ方はいろいろ! 水の中で遊ぼう!


冬こそ、水泳で鍛えよう!【第3回】



最終回は、メンタル面での水泳練習の生かし方、親子でできる水中の遊び、競泳の見どころについて紹介します。

(記事監修/国士舘大学教授 須藤明治)



スポーツで体も心もタフに



温水プールが普及し、水泳は一年を通して運動メニューを作りやすいスポーツの一つです。


幼い頃から日々の生活にスポーツを取り入れ、目標を立てて課題に取り組み、「ものごとをやり通す」姿勢を学ぶことは非常に大事なことです。

スポーツに限らず勉強も“正しく”努力している子どもには、必ず成果が表れます。自分で「これをやる」と決めたら、目標に向かって最後まであきらめないことです。


悔しい思いをするかもしれない。

気の合わない友だちと一緒に行動することになるかもしれない。

勉強や家の手伝いなどとの両立が大変かもしれない。


そういった課題を一つ一つ乗り越え、努力する力を育み、達成する喜びを知る機会をスポーツはもたらします


さらに、勝つ人がどういった練習をして、どういう思いをしてきたのかを間近で見ることができる。

すると、自分の弱さもわかる。


スポーツには、子どもたちの今後の人生に役立つ学びが詰まっています。


子どもたちには体を鍛えるだけでなく、精神面でもいろいろな経験を重ね、それらを自信につなげていくことで“タフな人間”になってほしいと願っています。



親子でプール遊び



水泳のよさは「目標に向かう力」を育てるだけではありません。プールで遊ぶのも楽しいものです。親子で取り組めるプールでの遊びを紹介します



【バタ足8の字】

親が水中で足を開いて立ち、子どもは親の周りをバタ足で8の字に回ります。8の字の交差地点となるのは、親の両足の間。体を上手に傾けてバランスをとりながら潜り、足の間をすり抜けさせましょう。最初は、親の足をつかんでもいいことにします。背泳ぎのターン練習にもつながってくる動きになります。


息継ぎは1周ごとにして、慣れてきたら一気に2周泳ぎ切るようにしてもいいかもしれません。子どもが10歳ぐらいになるまで楽しめる遊びです。



【浮いたり沈んだり】

親はプールサイドに寄りかかり、子どもを足のすね部分にしっかりとつかまらせます。そして、フロントキックをするイメージで股関節から足を上下させるのです。

子どもが息継ぎするのは、親の足が最も高いところに上がった時です。


親にとってもかなりいい運動になり、右足・左足各10回ずつやるだけで腹筋が鍛えられ、足のぜい肉を落とす効果も期待できます。



【水の底からゆらゆら】

水の底に顔を向けて、息を吐き続けて潜っていきます。鼻をつまんでもいいので息を全部吐き切り、底に到達したら仰向けになります。

その姿勢で上を見上げると蛍光灯や太陽の光がゆらゆら揺れ、いつもとは異なる世界が広がっていることに気づくはずです。

この動きは親が実際にやってみせると、子どもはイメージがつかみやすいかもしれません。


慣れたら、初めから仰向けで沈むことにチャレンジしてもいいでしょう。

沈んだ時に水圧がかかるので、一緒にいる親は子どもが自分の力で立てなくならないように気をつけてあげてください。

こういった“沈む”動きの延長に、スキューバダイビングがあります。マリンスポーツへも広がる遊びになります。


息を吐き切った状況を30秒程度キープできないと、プールの底で仰向けになる体勢までもっていけないので、洗面器を使って、ぶくぶくと息を全部吐き出す練習を自宅でしておきましょう!





【応用編① パパ(ママ)に乗ったぼく(わたし)】

親の泳力があれば、子どもを背中に乗せて潜ったり、浮かんだりを繰り返します。子どもがつかまるのは、親の顎あたり。「水に入った時は呼吸を止めてみよう!」と決めておくと呼吸の練習にもなり、面白さも増すはずです。


【応用編② 親子でトルネード】

さらに泳力があるなら、子どもを抱っこしてトルネード(渦巻き)を描くように水中をぐるぐる回ってみます。水中ならではの不思議な体験ができそうです。



競泳観戦の見どころ



近年の競泳のトレーニングは、酸素の薄い高地で実施するものだけでなく、弱点をデータ分析してその克服に取り組む科学的トレーニングなども積極的に取込んでいるようです。


毎年行われる大会とは異なり、数年に1度の大会となると競泳選手たちの練習への力の入れようが違う気がします。


私の師でミュンヘンオリンピック競泳の金メダリストである田口信教先生は、「競泳選手にとって、真のピークは一生に1回か2回、あるかないかだ」と言っていました。心身ともにピークにもっていくのは簡単でありません。


私自身も選手やコーチの体験があるので、それはよくわかります。

だからこそ、選手たちが目標としている大会に焦点を合わせ、準備をしっかりして最高のパフォーマンスを発揮できるように、祈る思いです。


どのスポーツにもいえることですが、タイムや得点を競うだけでなく、競技ではライバル選手との心理戦も見どころになってきます。

歴史に残るどんな試合が繰り広げられるのか、今からとても楽しみです。(了)


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