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水を通してココロ・カラダぐんぐん!お母さんたちの子育てを応援するマガジン

2018.12.07 | 健康

いざ勝負! 試合当日は何を食べる?

~頑張る子どもたちを食で応援! ・第5回~


成長期のスポーツに励む子どもたちの食について解説してきた今シリーズ。最終回は、試合や大会、進級試験で、精いっぱい力が出せるようなサポート方法のご紹介です。勝負日の食事についての実践的なポイントをお伝えします。


試合の3時間ほど前に炭水化物をたっぷりと



大事な試合に向け、体調をピークにもっていく食生活における準備は、1~2週間前から少しずつ進めます。まずは、日頃使い込んでいる筋肉を回復させ、さらにエネルギーを筋肉にためるのです。

そのために、試合の1週間~4日前くらいはタンパク質を、そこから試合前日までは炭水化物を多めに摂取するのがポイントになります。また、緊張や不安を抱えているとビタミンC(レモンなどの柑橘類、イチゴ、柿、ピーマン、ブロッコリーといった緑黄色野菜に多く含まれる)やカルシウム(乳製品、木綿豆腐、小松菜など)、マグネシウム(大豆、ヒジキ、ホウレン草など)が多く失われるため、補っておくことも大切です。そして、試合前日には消化のいいものを食べましょう。


試合当日に留意したいのは、口に入れるタイミングです。試合中にスタミナ切れを起こしては困りますが、直前に食事をして消化に体力を奪われてしまってもいけません。試合の3時間ほど前に炭水化物をしっかり摂り、それ以降は果物やエネルギーゼリーなどで栄養補給します。

少なくとも試合30分前以降には、固形物を食べないことです。これは、補食の摂り方と同じです。

試合当日は、「体をうまく使う」ための炭水化物と水分の上手な摂取を心がけましょう。


★レシピ紹介★
練習成果を発揮する勝負飯 ジャガ芋入りみそ汁でエネルギーチャージ 炊き込みオムライス&ジャガ芋と青菜のみそ汁


素早く「回復モード」へ切り換えを



試合が終わる頃には、お子さまの体の中は水分もエネルギーもからっぽの状態。とはいっても、「運動モード」状態ではうまく消化吸収できません。そこで、体を「回復モード」に転換するために、試合終了20分以内に果汁100%ジュースといった液体でのエネルギーを補給します。量は、200ccほど。インスリンの分泌量を増やすことで、エネルギー回復が始まります。

そのあと、落ち着いてから、おにぎりや果物などを“よく”噛んで食べるといいでしょう。


夕飯では、使い果たしたエネルギーを補うための炭水化物、ダメージを受けた筋肉を補修するためのタンパク質、汗とともに失われてしまったビタミン・ミネラル類をたっぷり摂り、睡眠を十分とって体を休めます。


「栄養戦略」立案で子どもの自立心もアップ!



試合の日、例えば水泳大会なら1日に4~5本程度出場することもあります。

その場合は、そのつどエネルギーを補給できるように、昼食とは別に補食を準備しておきましょう。おすすめは、消化吸収がよくカロリーの高いバナナのような果物や、小さめに握ったおにぎりなどです。回復に必要な果汁100%ジュースと一緒に、試合の数だけ用意しておけば、エネルギー補充万全で次の試合に臨めます。


当日のスケジュールにあわせて自分自身で食べるものを考え、用意することは、子どもの自立心向上を促す効果も期待できます。「4レースあるから、小さなおにぎりとパックのジュースを全部で4個。それとは別に、お昼ごはんには、卵焼きとツナの入ったおにぎらずを作ってもらおう」などとアイデアがでてきたら、次は、どのタイミングで何を食べるかといった「栄養戦略」をお母さまやお父さまがサポートしながら作ってみても楽しいと思います。<完>


(記事監修/スポーツ栄養アドバイザー石川三知)


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