2011年12月20日
こんにちは。中谷です。
最近の朝夕は数週間前と比べても、寒くなりましたね。
日中はまだ暖かく、少し体を動かすだけで汗ばむことも。
この1日の中での気温差で体調を崩している方が多いのではないでしょうか?
皆さん、風邪はひいていませんか?
寝込んだり、薬を飲むほどではないけれど、なんとなく体の調子がおかしい・・・
そういう人は多いでしょう。
「冬にプール」 「冬にスイミング」
「冬」がつくだけで「寒そうで、気おくれしてしまうイメージ」があるのは
確かです。
実際、 「鼻が出てるから」
「プールの水は冷たいから風邪をひきそう」
という理由でスイミングをお休みされたり、敬遠される方が多いものです。
しかし、その一方で、
「水泳を始めてから風邪をひきにくくなった!」
そんな声も大変多く耳にします。
温水プールの水は 一年を通して、ほぼ同じ30度前後の水温を
維持しています。
また、採暖槽(おフロ)とのバランスも考え、
室温もそれより高く35度前後に設定されています。
1年を通じて、同じ環境で泳ぐことが出来るのです。
しかし、それでも、水温は体温より5度ほど低い上、
水は熱伝導率も大きいので、体から奪われる熱も大きくなります。
「それじゃあ・・・寒い。風邪をひいてしまうんじゃ・・・」
そう思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、本来、風邪はウイルスによって感染していくものであり、
プールに入ったから感染するというわけではありません。
もちろん、抵抗力や免疫力が弱っている時に、プールに入れば
体調を崩すこともあるかもしれませんが、
寒い時期のスイミングは風邪をひく・・・というわけではないのです。
むしろ、プールの水に熱を奪われることによって、
身体の防御反応が高まり、寒さに対する適応能力が強くなります。
また、外気温と水温の大きな違いが、乾布摩擦効果を生み出します。
その結果、風邪をひきにくい体を作り上げるのです。
また、ぜんそく治療の運動療法として、水泳が推奨されているのは
ご存知の方も多いと思います。
プールは適度な湿度があり、発作が起きにくく、
呼吸器や循環器の機能向上に役立ちます。
以前にもお話しましたように、水中では、全身に水圧を受けるので、
呼吸をすることに負荷がかかります。
そのため、呼吸をするのに力が必要となるので、呼吸器の発達が
促進されます。
「風邪をひくとすぐ咳き込む」
「すぐに気管支炎になる」
そういう方にはぜひともお薦めしたいのです。
ただし、一つだけ注意していただきたいことがあります。
それは、プールに入った後のケアです。
濡れた髪や体の水分を十分拭き取らず、そのまま寒い外気に
さらされると、当然、風邪をひく原因にもなります。
また、十分な水分補給も必要です。
(水中でも汗をかいていることをご存知でしたか?)
これらのケアを怠って、結果的に風邪をひいてしまうと
「プールに行ったら風邪を引いた」
そんな誤解を生むことになるのです。
ひと冬、スイミングを続けていただければ、
必ず身体は強くなります。
「そういえば、最近、風邪をひきにくくなった気がする」
そんな日も決して夢ではありません。
寒くなり、運動する機会が極端に少なくなるこれからの季節こそ、
水泳は簡単に出来る全身運動なのです。