2017.11.18 | 健康
お子さまの成長と健康をサポートする毎日の「睡眠」を大切に 【最終回】
お子さまがすやすやと眠っている姿は、お母さまお父さまにとって大切な宝と言えるでしょう。この眠りを守るため、どんなことをしたらいいのでしょうか?
最終回は、お子さまの眠りを守るためにできることについて考えていきます。(前回の内容はこちら)
【最終回】お子さまの健やかな眠りのために、お母さまお父さまができること
朝の光を浴びて、朝食をしっかり「いただきます」
お子さまの寝顔は、何物にも替え難い宝物ではないでしょうか? 安らかな眠りと健康的な昼間の生活はワンセット。睡眠が阻害されるとお子さまの健やかな成長や健康自体が危ぶまれることはこれまでお伝えしました。
今回は、お子さまの睡眠を守るために毎日の暮らしの中でお母さま、お父さまが何をしたらいいのか、再確認を含めてお伝えします。
まずは「朝の光を大切に」。朝起きたらお子さまと一緒にたっぷり朝日を浴びましょう。生体リズムを整えると同時に、夜眠りを誘う睡眠ホルモンの「メラトニン」の分泌もよくなります。
次に「食事はきちんと、よく噛んで」。しっかりと咀嚼(そしゃく)すると心の神経伝達物質「セロトニン」の活性を高めます。とくに朝食は生体リズムを整えるうえで大切ですから欠かさないでください。また、規則的に排せつしているかもチェックしましょう。
そして「昼間はたっぷり運動を」。昼間に運動をすることでセロトニンが活性化され、体が疲れると夜は眠りにつきやすくなります。
眠りへのルーティンが、睡眠を誘います
意外に思われるかもしれませんが、入浴も眠りと関係があります。体温が下がると眠りにつきやすくなるので、それを妨げるような「就寝前の熱いお風呂は避けましょう」。眠る直前の入浴は、ぬるめの温度にしてください。
お母さま、お父さまが「眠らない」と焦ると、それがお子さまに伝わることもあります。無理に眠らせようとするのではなく、テレビを消したり、照明を暗くしたりして自然に眠くなるような環境をつくってあげてください。
最後に、「眠りは、準備をきちんと整えて」。例えば歯を磨く、眠る間際に読む絵本を用意するなど、毎日睡眠に向かうためのルーティンをお子さまと一緒につくりあげるといいでしょう。
「気持ちのいい」眠りを守るために
何かと忙しく、大人でも十分に睡眠をとることが難しい時代です。だからこそお子さまの「睡眠」が大切になってきます。お母さま、お父さまが率先してご自身の生活リズムを整えることがお子さまの睡眠を守ることにもつながります。
生活にすっかり入り込んでいるスマートフォンですが、お子さまのベッドで見ることは脳を覚醒するブルーライトを浴びることになりますので避けたほうがいいでしょう。
たっぷり眠った後の爽快感は、誰にでも覚えがあるはず。眠りは本来気持ちのいいものなのです。ですから「今日はどんな夢を見るのかな?」と話すなどして、お子さまが楽しく眠りにつけるように誘(いざな)いましょう。<完> (記事監修/東京ベイ・浦安市川医療センターCEO 神山潤)