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2017.10.12 | 健康

運動好きを育むのに大切なゴールデンエイジとは?【第5回】

小学校高学年になるといよいよゴールデンエイジが到来します。幼児期や小学校低学年までに身につけた運動の基礎が花開く時期に子どもたちの動きは、どういう変化を見せるのでしょう。この時期を有効に過ごすためのポイントをお伝えします。前回の記事はこちら


【第5回】高学年で迎える飛躍期 ゴールデンエイジを有意義に! ~小学校高学年~

一度見た動きを即座に再現できるゴールデンエイジ

10〜12歳までの3年間は運動神経が著しく伸び、運動を習得する力が人生の中で最も一気に伸びる飛躍期になります。この時期がゴールデンエイジです。

この時期は、成長に伴い、それまで遊びや体を動かすことの延長線上で考えていた運動をスポーツとして意識的に取り組み、具体的にこんなふうにやりたい、というビジョンがはっきりしてきます。

そういった意識の中で動きに無駄がなくなり、目的にかなった効率的な運動ができるようになります。「運動神経がいい」というのは、例えば、ボールが飛んできたときにすばやく動ける「すばしっこさ」と鮮やかに捕れる「たくみさ」の両方が見られ、動きにメリハリがあることを言います。子どもで体が軽いこともあって「たくみさ」と「すばしっこさ」が目立ってくるのもこのころです。この時期は、動きにバランスと調和が生まれ、相手の動きを先取りする力も見られるようになります。

この年代の最大の特長が「即座の習得」です。「即座の習得」とは、新しい運動を始めても大人だと100日かかるかもしれない動きや技を1日もかからず、状況次第では1度でできてしまうことがあることをいいます。

先生が「今日はこんなことをしてみましょう」とやっているのを見ただけで、直観的に全体の動き・リズムを捉え、フォームは完成されていないにしても、実際に自分の体を動かすことができる。ゴールデンエイジならでは運動能力になります。


チャンピオンを目指す本格的活動の開始

このゴールデンエイジを最大限に活用し一度見た動きを即座に再現するといったことができるためには、幼児期によい環境の中で運動体験を十分に積んでおくこと。そして、小学生になったら体育の時間のみならず、休み時間には校庭で体を動かして遊ぶこと。さらに将来的に大きな舞台で勝負するなら、小学校4年生ぐらいから専門的な指導を受けるのが効果的です。すると、小学生のうちに大舞台での活躍を予感させるようなすばらしい動きをしだすお子さまがいたりするのです。


いい指導者との出会いが素晴らしい動きへ導く

運動能力を伸ばすポイントは、「適切な時期に、適切な環境で、適切な指導を受けること」にあると言えます。ゴールデンエイジに、いい指導者に巡り合うのが大事なのは、この年代の子どもたちは高度な技を見せ指導しても、先入観や理屈で自分をガードしたり、できなくて拒否反応をすることが少ないことが背景にあります。指導者が手本を示しながら、子どもたちに的確なアドバイスをすることで欠点が修正され、それによって素晴らしい動きに結びつくことがしばしば見られます。

その気になったらときが運動能力開発のチャンス

お子さまたちが置かれている環境はさまざまですから、ゴールデンエイジを目の前に「うちの子はこれまで何もやってこなかった。どうにかしないと」というお母さま、お父さまがいらっしゃるかもしれません。そこで気づいて手を打てば「かけっこが速い」と言われたり、部活やクラブで活躍するところまで伸ばすことは十分可能です。

さらに、それまで運動をしてこなかったお母さま、お父さまの世代であっても、運動量不足やトレーニング不足を補えば運動能力が伸びる可能性も十分あります。

自分の体は、自分が一生付き合っていくものです。一度、習得した技術は大人になってからもずっと身につけています。多少の状況変化にも対応でき、自分の体を思った通りに自在に動かす能力磨きは、気づいた時点で対応することで身につけることができます。

好奇心、集中力、考える力を育む運動効果

運動の効果は、運動能力を高めることだけにとどまりません。「できた」「おもしろい」という感動を生み、そのことが好奇心に結びつき「熱中する」、「できるまで頑張る」という根気、さらには集中力、やる気を養います。どうやって点数を積み重ねるかなど考える力も育みます。

小学校高学年になると塾に通うなど、集中的に運動するのが難しいかもしれませんが、バランスを取りながら体を動かすことも生活の中にぜひ取り入れてみてください。

<完>(記事監修/朝日大学教授 白石豊)