2017.10.26 | 健康
お子さまの成長と健康をサポートする毎日の「睡眠」を大切に 【第2回】
イベントや家族旅行などいつもと違うワクワクする時間の中では、生活リズムが崩れ、ついつい夜更かしなどをしてしまいがちです。お子さまの就寝時間がいつもより遅くなってしまうと、それに伴って起床も遅くなることがあります。皆さまのお子さまはいかがですか? 第2回目は、運動会やお遊戯会、旅行などで崩れてしまったときの睡眠リズムの戻し方について考えていきます。(前回の記事はこちら)
【第2回】運動会やお遊戯会、旅行後の睡眠リズムを元に戻そう
崩れてしまった睡眠リズム、どうやって戻すの?
運動会やお遊戯会、学芸会、発表会など、行事が続く時期がやってきます。また、過ごしやすい季節になったことでアウトドアやスポーツなどを楽しむ機会も増えることでしょう。連休を利用して旅行に出かけられるご家族もいるかもしれません。
そういった非日常のイベントは生活リズムを崩しやすく、お子さまの睡眠のリズムもいつもと同じでなくなることが多いのではないでしょうか。夏休みや冬休みなどの長期休暇の後もありがちですが、お子さまの“遅寝遅起き”が習慣化してしまったら、お母さま、お父さまが率先して生活リズムを取り戻す努力をしましょう。
とはいえ、夜遅くまで起きていることに慣れてしまったお子さまに「9時だから寝なさい」と言ったところで、すぐに眠れるわけがありません。遅寝遅起きの悪循環を断ち切るには、まずは早起きをして朝日を浴びることです。加えて昼間に十分活動すれば、夜には自然にまぶたが重くなってくるはずです。これを数週間続けることで、お子さまの睡眠リズムは整い、そうしているうちに規則正しい生活を取り戻すことができるでしょう。
睡眠不足にならないために必要な睡眠時間は?
慢性的な睡眠不足になってしまうと、小学生でも高血圧や肥満を招きやすくなります。さらには糖や脂質の代謝、免疫機能にも障害がもたらされます。もちろん脳にも影響し、頭がぼんやりして集中力が途切れ、イライラすることが増えてしまいます。
お子さまがこうならないためには、しっかり睡眠をとることが一番です。では、いったい何時間眠ったらいいのでしょうか?
実は、これには答えがありません。必要な睡眠時間には個人差があり8時間で十分というお子さまもいれば、10時間眠らないと寝不足と感じるお子さまもいるのです。個々のお子さまの必要な睡眠時間は、お母さま、お父さまがしっかりとお子さまの様子を把握したうえで判断してください。
目安となるのは午前中の様子です。10時から正午までは通常眠くならない時間帯です。その2時間に眠くならないようでしたら睡眠も足りていて、生活リズムに問題はないと考えられます。
睡眠時間と同様に、個人差のあるお昼寝
最近では、幼稚園や保育園でお昼寝の時間を取らないところが増えてきています。すると、帰宅してから寝てしまうお子さまの姿を見て戸惑うお母さまもいると言います。
お昼寝は睡眠時間と同様に個人差があります。お昼寝をしなくていいお子さまもいれば、したほうがいいお子さまもいます。ですから「お昼寝の時間」よりも、「お昼寝をしてもよい時間」を設けたほうがよいでしょう。また、夜更かしになりがちなら、お昼寝を早めに切り上げる必要があるかもしれません。
お昼寝を含む睡眠時間の多さよりも、早寝早起き、毎日同じ時間に就寝することのほうがお子さまにとって大切なのです。(記事監修/東京ベイ・浦安市川医療センターCEO 神山潤)