2017.12.21 | 育児
体をつくる!心を豊かにする!食事が育む親子のコミュニケーション【第4回】
お子さまたちにとっておやつは、昼食と夕食の間の重要なエネルギー補給源となります。
食事と同様に、何をいつ、どれくらい食べるか、飲むかについて気を配っておきたいものです。
おやつを食べながら、保育園・幼稚園や学校での出来事に耳を傾ければ、親子にとっていい時間が流れるかもしれません。
今回は、お子さまのおやつについてお伝えします。
【第4回】楽しく、必要なエネルギーを補う! おやつの上級テクとは?
“おやつ”は、足りないエネルギーの補給+お楽しみ
3歳ころまでは1度にたくさん食べられない、食べむらがある、上手に咀嚼(そしゃく)できないこともあって、3回の食事だけではエネルギーや栄養素を十分に摂取できません。そこで、おやつは第4の食事という考え方が主となります。おやつには芋類、乳類、果物類などが適しています。
不足しがちなカルシウムや鉄分を補うには、ヨーグルト、プリン、レーズン入り蒸しパン、スイートポテトなどはいかがでしょう。ビタミンC不足なら、旬の果物を添えたり、果物を利用したりんごパイ(春巻きの皮で包む手作りパイ)、みかん入りゼリー、バナナ入りパンケーキなどもお子さまに人気があります。短時間で簡単にできるので一緒に手作りしてもいいでしょう。
3歳以降では、栄養素は3回の食事でほぼ補えるようになるので、おやつはエネルギー補充とともにお楽しみの要素を加えていきます。食べ過ぎないように量が調整でき、食べた後の歯みがきが習慣化できているなら、市販のお菓子も上手にとり入れていきます。お友だちと分け合うなど一緒に食べる楽しみも増してくるので、むやみに制限ばかりせずにときにはお子さまに選ばせるなどの経験も大切にしたいものです。
おやつは昼食と夕食の真ん中で、目安は200kcal
おやつで注意したいのは、食べる時間と量になります。
昼食と夕食の間は時間が空きますから、おやつはちょうど中間に当たる時間帯がいいでしょう。塾や習いごと、スポーツクラブなどに通うお子さまには、出かける前に手軽に食べられるものを。運動をする前に食べると気分が悪くなってしまうなら、終わった後に軽めのものをあげるのがよいでしょう。
分量の目安は3歳以降で約200kcalですが、お子さまの体格や運動量で加減してください。夕食に影響しない程度にすることが肝心です。おやつの食べ過ぎで肥満やむし歯、偏食を招くこともありますから、その点には配慮が必要になります。
市販の菓子は、エネルギー表示を確かめて適量をお皿に分けます。おやつの時間をある程度決めて、食べ終わったら片付けます。“だらだら食い”は夕飯が食べられなくなる原因になりやすいので、お子さまが食べている量を確認することが大切です。
水分もお忘れなく
お子さまは大人よりも体に占める水分量が多いため、たくさんの水分を必要とします。おやつの時間にも、水や麦茶、ジュース、牛乳などを固形のおやつに添えましょう。汗をたくさんかくほどの激しい運動をした後は、スポーツ飲料でミネラル分を補います。清涼飲料水は思いのほか糖分が多く含まれていますから、無制限に与えてしまわないように気をつけます。
お母さまかお父さまがお子さまと一緒におやつの時間を過ごせるなら、「今日はどんなことがあったの?」と声をかけるといつもよりリラックスしていろいろな話が聞けるかもしれません。不在にするときは、おやつとともにメッセージカードを置いておくのがオススメです。「○○ちゃん、お帰りなさい。学校の話あとで聞かせてね」といったメッセージがあれば、自分のことを思ってくれるお母さまやお父さまの存在に、お子さまも温かい気持ちになれるはずです。
(記事監修/管理栄養士 太田 百合子)